「現代自動車の脅威」と「中国ディベート」
平成18年4月26日 第56期 17 江原 裕
■ 第100期研究会開催おめでとうございます
北岡俊明先生、奥様、ディベート大学の会員の皆様、第100期の研究会開催大変おめ
でとうございます。そして北岡俊明先生、奥様、大変ありがとうございした。第100期
研究会にいたるまでの十年間、想像を絶するようなご苦労があったと推察いたします。そ
して、この公開講座の討論はすべてその歴史の成果であります。
私たちがここまで学び、そして来ることができたのは北岡俊明先生と奥様のご尽力の賜
物でありした。あらためて感謝申し上げます。
大変、大変ありがとうございました。
■ ウェストミンスター方式導入
第100期の研究会は1日目が「現代自動車の戦略」の公開講座、2日目は次回「中国と
ディベートする」の公開講座準備を行った。そして、従来のディベート討論方式に加え、
英国議会型のウェストミンスター方式と米国議会方式を討論に加えた。
ウェストミンスター方式は相手チームの意見に対し、一人で反駁を行う。反駁者は起立で
反駁の意思表明。議長は起立した人の中から反駁者を指名、指名された人は1〜2分で反
対意見の陳述を実施。この陳述に対し、相手チームは同様に起立を行い、議長より指名さ
れた人が反駁をする。これを繰り返していく。反駁者はイギリスのブレア首相、保守党委
員、労働党員になったようである。
米国議会方式は指名された人が起立、机の前に進み出て、相手チームに尋問を行う。尋問
は指名された人に一任され他のメンバーが尋問には加わらない。まさにアメリカのテレビ
ドラマや映画で登場する法廷シーン。尋問者は弁護士のようである。
ウェストミンスター方式、米国議会方式ともに知識、尋問技術、しゃべり方、間の取り方
など高度な総合力が要求される。チームメートの援護はない。甘えが一切許されないディベ
ートの本場、英国・米国で長年鍛えられた討論方式である。
この両方式を取り入れることによりディベート大学の討論はさらに進化。高度な知識創造
力を身につけていく。デモクラシーの原点である。日本式の資料を説明するだけの会議は知
的生産性の観点からオリンピックに対し小学校の運動会のようだ。
■ 現代自動車戦略分析
1日目は公開講座を通じて現代自動車の戦略分析である。現代自動車はここ数年間急激な勢
いで販売台数とシェアを伸ばしてきた。その戦略の是非を「現代自動車は日本企業にとって
脅威か否か」「現代自動車の経営戦略は優れているか否か」などのテーマのもと討論で分析
した。
現代自動車の基本経営戦略は品質重視、低価格である。徹底した品質追及と他社より20〜
30万円安い低価格である。現代自動車はいたずらに最先端技術は追わない。現代の車に派
手な技術は何一つない。ソナタのカタログに載っている技術はエンジンのシリンダーブロッ
クアルミ化、連続可変バルブタイミング機構CVVT、助手席エアバッグなど日本車ではすでに
当たり前の技術ばかりだ。ガソリン価格の高騰から注目されているハイブリッド車の開発も
トヨタやホンダから一歩も二歩も遅れをとっている。
ハイブリッド車の開発が遅れていることはマイナス要因だ。だが先頭をいくトヨタでさえ2
010年に100万台の生産計画をたてるにとどまっている。現在のトヨタの販売台数は8
50万台。全売り上げの約1/8にしかならない。
最先端技術の開発には莫大な投資が必要である。莫大な研究開発投資の結果、ハイブリッド
車を首尾よく開発できてもわずかな売り上げならば企業経営に対するインパクトは少ない。
あたるかはずれるか分からない最先端の研究開発よりも品質安定化、低価格生産に投資する
ことを現代自動車は選択している。
そして現代自動車は中国、インド、ロシアなど自動車需要新興国への積極的なマーケッティ
ング戦略をとる。特に中国は5年後の2010年には需要が現在の500万台から2倍の1
000万台へ増えるといわれている。この中国をがっちり押さえることで現代自動車の目標
である2010年世界5位以内の自動車メーカーになることを達成する計算だ。
新興国市場で求められる車はハイブリッド車などの最先端技術を駆使した車ではない。むし
ろ低価格で品質が安定した故障が少ない車である。ハイブリッド車でなくても自動車は十二
分に走る。
■ 現代自動車のウィークポイント
現代自動車のウィークポイントは、主力が利幅の小さい小型車であることとウォン高。そし
て将来、自動車需要新興国市場が成熟し、トヨタやGM、ダイムラーなどのトップ企業が本
格参入してきた時の脅威が常につきまとう。
現代自動車の生産は約5割が利幅の小さい排気量2000cc以下の小型車である。また最
近のウォン高も頭の痛い課題である。今年に入りウォン・ドル為替レートは、1月1ドル当り
1013ウォンから4月には954ウォンへとわずか100日で59ウォンもウォン高に振れ
た。そのため2005年通期決算は売上高が前年比0.3%減の約3兆2700億円、営業
利益は前年比30%減の1兆3840億ウォンと、減収減益である。
ウォン高の影響が大きい理由は韓国国内での生産比率が高いことである。現代自動車は78
%を韓国国内で生産をしている。トヨタは52%、ホンダは37%、日産は43%である。
また、将来トップ企業の自動車需要新興国市場の本格参入も脅威である。現在でも中国、イ
ンド市場にトヨタやダイムラーは参入している。しかし、グローバル戦略の一部でしかない。
トヨタのアジア販売台数は全体の約1割である。トヨタは日本、北米、欧州に注力して販売
台数をあげている。トヨタやダイムラーがアジアに本格的に参入したとき、現代自動車はビ
ジネスモデルの変革をせまられる。
■ 中国とディベートする
2日目は次回、出版記念公開講座「中国とディベートする」の討論練習である。チームメン
バー、立論者を決め討論練習に入る。
最初の論題は「北京オリンピックはボイコットすべし」。中国の国家政策ともいえる反日・
侮日に対し、北京オリンピックボイコットが対抗外交カードになるかどうかが論点である。
日本国内は経済界を中心に北京オリンピック需要に期待する声は大きい。しかし、日本国
家百年の計に照らし合わせ、冷静にボイコットが外交カードとなりうるか政治的に判断す
べきである。
次の論題が「日本国総理大臣は永遠に靖国神社に参拝すべし」。中国のいいがかり、内政
干渉である靖国問題に対しどのような日本側が反駁を行えるかが焦点である。中国側は人
民の感情阻害やA級戦犯問題を外交カードに使用してくる。日本の負い目をつく姑息な戦
略だ。靖国問題は改めて見直す機会となる。
「南京大虐殺はウソである」は活発な練習となった。中国が30万人虐殺されたと主張す
る南京問題である。崇善堂と紅卍会の埋葬記録、東京裁判での証言、日本軍に捕虜収容所
がないこと、「捕虜とせず処理すべしとした」日本側日記などが証拠となっている。しか
し、どれも状況証拠・伝聞証言ばかりであり虐殺の調節証拠はない。中国が主張する虐殺
人数は時間を経るにつけ増加している。これ以上中国を増長させないためにも日本はしっ
かりとした反論をする必要がある。
また、「満州は中国の領土ではない」に関しても討論練習を実施。私たちは中国大陸と現
在の中華人民共和国をイコールと考えがちであるが、漢民族を母体にした現在の中華人民
共和国ができたのはわずか60年前である。1911年の辛亥革命により崩壊した清朝は
満州の女真族が母体の国家であり、漢民族は満州人に支配されていた隷属民族であった。
漢民族の版図は華北の万里の長城までであり、満州は漢民族の土地ではなかった。現在の
中国は漢民族が満州、チベット、モンゴルまでも支配域に治めた膨張国家である。
今回の論題はかつての東京裁判ディベートと共通する部分が多い。かつての東京裁判ディ
ベートで培った知識や技術を生かせることができ、討論練習も自然とヒートアップしてい
った。次回の公開講座は激しいディベートが行われると予測される。
2日間、新人の方にも討論に参加していただき緊張感に中にも活発なディベートを行った。
私は何回やっても満足なディベートは行えない。反省点は山のようである。しかし、まずは
実践。そして、急がず休まず、繰り返し、繰り返せ。継続あるのみである。
北岡俊明先生、皆様、これからもご指導よろしくお願いをいたします。
巻き返しがのぞまれる日本企業のインド戦略」
平成18年3月29日 第56期江原 裕
日本企業にとってインド戦略の重要性がますます増加している。
インドの人口は10億人。2030年には人口は中国を抜いて
世界一になるといわれている。世界人口の約16%を占めるイ
ンド。そして、経済成長率8%を順調に更新するインド。近年、
存在感を増すインドを無視して世界戦略はなりたたない。
「インドは8から10%の成長を維持できる。どんどん投資し
てほしい。」今年2月インドを訪問したJETRO一行へのシ
ン首相の言葉である。昨年のインドへの海外からの投資は総計
108億ドル。うち約50億ドルがジャパンマネーといわれる。
しかし、自動車業界とバイオ、医療などの一部を除き、日本企
業はインド戦略に手をこまねいている。
■日本自動車メーカーの成功
スズキ自動車は1983年に早くもインドへ進出。当時、初代
首相ネールの長女、インディラ・ガンジーは小型の低燃費国民
自動車を生産することを模索。インド政府は日本を訪れ日本の
自動車メーカーと交渉をおこなった。
多くの企業がインド進出に躊躇する中「他社が進出していない
国で勝負する」の方針にもと、スズキ自動車の鈴木修会長はイ
ンドの将来性に注目。インド国営企業であるマルチ・ウドヨグ
社と合弁で工場を立ち上げた。83年に売り出した小型車「マ
ルチ800」が大ヒット。カースト制度を超えた日本式経営手
法は社員に支持され、以降現在まで生産・販売は順調に伸びて
いる。今年四月、累計500万台の生産を達成、同社のシェア
は圧倒的に第1位である。
また、2輪車では1985年にホンダ、1986年に川崎重工
がインドへ進出しております。現在、合弁会社であるヒーロー
ホンダは2輪社でシェアを42%占めている。
■出遅れる電機、IT業界
その一方で自動車以外の分野では出遅れが目立つ。現在、インドへ進出
している企業は300社。中国の4000社に比べるとあまりにも偏っ
ている。その結果多くの分野でシェアをとれないでいる。特に家電分野
は出遅れが目立つ。冷蔵庫、洗濯機、カラーTVのシェア1位は韓国L
G電子である。
また、韓国の鉄鋼メーカーであるポスコはオリッサ州に120億ドルを
投資して一貫製鉄所を建設すると発表している。インドのインフラ整備
に多くの鉄が使用されることを狙ったものである。日本の鉄鋼メーカー
も出遅れている。
また、インドが得意としているITの分野でもいまひとつである。日本
企業はインド企業を活用してない。インドではIT産業が急速に発展し
ているが、対日本向けIT輸出はインド全体の3%から一向に伸びてい
ない。
アメリカは早くからインドのIT産業に注目しインドヘ拠点を多数設立
している。テキサスインスツルメントは1986年にバンガロールへ開
発センターを建設。最近の投資もさかんである。マイクロソフトは開発
センターなどの従業員を7000人に増強、インテルはR&D部門に5
年間で10億ドルを投資する予定である。
■インドに目をつぶる日本企業
日本企業のイメージするインドはまるで20年も30年も前の
インドだ。貧困、不衛生、遅れているインフラ。日本企業は特に、
進出しない理由にこのインフラの整備をあげる。ヒンズー教の
神聖な牛が交通を妨害し発展しないという。
日本人は進出しない理由にすぐにインフラの遅れをあげるとイ
ンド政府の首脳は苦言を呈す。たしかにインドのインフラ整備は
遅れている。しかし、インフラが整備されてから進出したのでは
遅すぎる。
インフラの整備が遅れていることは中国も同じだ。中国も道路事
情は悪く、停電は頻繁に発生、水不足も伝えられている。しかし、
日本企業は中国へ多数進出している。つまり、インフラ整備の遅
れを理由にインドへ進出しようとしないだけである。
国際協力銀行の2005年の調査では多くの企業が有望事業展開
先として1位中国、2位インドとしてインドをあげている。しかし、
事業計画有無調査ではインドに対して有りが46社、無しが122
社であり、多くの企業でインド戦略は具体化していない。
■世界の輸出基地
インドの魅力は内需だけではない。世界への輸出基地としても重要
な役割を果たす。
昨年12月、クアラルンプールで行われた東アジアサミットでシン
首相は「インド・ASEAN関係はルックイースト政策の中核」と
述べ、海外との関係を重視することを強調。インドはASEAN諸
国と2007年1月に自由貿易協定FTAを結びことが決まってい
る。また、スリランカ、タイとはすでに協定済みである。インドか
らコストの安い製品を容易に海外へ輸出できる体制が徐々に整いつ
つある。
スズキ自動車はインドで生産したエンジンを中国やインドネシアへ
供給することを検討。また、2007年からインドで生産したディ
ーゼルエンジンを欧州のハンガリー工場へ輸出する計画である。ス
ズキのインド工場のエンジン生産は年間10万基であるが30万基
へ拡大しその半分を輸出へまわす予定である。
また、トヨタの合弁会社であるキルロスカオートパーツはトヨタの
世界戦略車IMVのトランスミッションをインドで生産、100%
輸出をすでに実施している。
■経済制裁で出遅れる
日本政府は1998年、インド核実験にともない経済制裁を行った。
この経済制裁で日印関係は冷えこみ、2001年の経済制裁解除ま
で大きく遅れることになる。昨年の小泉首相の訪印などで、最近に
なりやっと日印の政府レベルの交流が盛んになってきた。しかし日
印貿易は小規模、日中間に比べ1/3程度でしかない。
戦前はインドの対日貿易は日本の貿易全体の10〜15%を占めて
いた。しかし、今は1%程度に減少、日本の対外投資に占める割合
は1%未満という状況である。
また、日印租税条約ではインド企業を活用した日本企業が払う法人
税率は20%にも及ぶ。これでは明らかに日印の連携がまだ未成熟
であるといわざるをえない。
しかし、今、日本とインドは政府レベルで交流を深めようとしてい
る。2000年の森首相の訪印で毎年両首脳が会合を行うことを骨
子とした日印グローバルパートナーシップを結んだ。さらに、昨年
の小泉首相のインド訪問、今年1月のインド蔵相の訪日、そしてシ
ン首相の訪日計画など交流はますます深まろうとしている。
官民ともに出遅れたインド戦略、一刻でも早い巻き返しが望まれる。
論文『日本企業はインドを重視すべし』
日本ディベート研究協会 49期 宮村啓路
■21世紀に魅力のあるマーケットは中国ではなくインドである
1990年代後半から多くの日本企業は中国市場に進出した。しかし、
グローバル経済は急速に変化している。日本企業にとって21世紀の海
外戦略は転換点をむかえている。すなわち、中国からインドへと方向転
換するときが来たのである。日本企業は中国ではなくて、インド市場を
重視すべき理由を三つの視点から分析する。
■インドマーケットは若く、潜在成長力が高い
第一に、インドの人口は10億人と巨大マーケットである。同時に年齢
構成が若いという特徴がある。年齢25才以下の人口は5億5000万
人以上であり、絶対数ですでに中国を上回っている。中国が少子高齢化
とともに成熟モードに移行しているのに対して、インドは若年層を中心
にして成長モードにこれから入っていくのである。
膨大な労働人口こそが、将来の高度成長の原動力である。一人当たりの
国民所得三千ドル以上の層だけでも1億5000万人もいる。4人家族
とすると12,000ドル、物価水準を1/6とすると実質購買力は8
30万円に相当する。
潜在購買力は計り知れないものがある。カラーテレビの普及率は14.8%、
冷蔵庫は10.6%、洗濯機は3.4%、自動車に至ってはわずか1.7%
にすぎない。普及率の低さは悲観的な材料ではない。むしろ、将来の成長を
約束してくれる楽観的材料である。
世界有数の潜在成長力をもつ国インドは未開拓のマーケットである。
2005年度上期の経済成長率は+8%であるが、さらなる高度成長のポテ
ンシヤルを秘めているのがインドである。こんな魅力的な市場に日本企業はま
だ250社しか進出していない。一刻も早くインドマーケットに進出すべきである。
■インドは理工系人材の宝庫である
第二に、インドは供給基地としての強みをもっている。
豊富な理工系人材を擁している点は世界に誇れるものである。IT技術者は10
0万人を数える。インド政府は理工系の教育に力を入れ、100以上の工科大
学と700以上の職業訓練校をつくったのが効を奏している。
量だけではない。インド理工系人材は質も高い。インド工科大学の入試に落ち
たインド人学生がすべり止めとしてマサチューセッツ工科大学に行くほどイン
ド工科大学のレベルは高いのである。ITの本場、アメリカのシリコンバレーに
働くインド系技術者は30万人もいる。米国の大学で教鞭をとるインド人の理
工系教授は7000人にも及んでいる。インドはまさに理工系人材の宝庫である。
毎年インドから優秀なITエンジニアが20万人輩出されるのである。
●世界のコールセンターの45%はインドに立地
語学力もインドのストロングポイントである。英語圏の会社とのコミュニケー
シヨンに支障がないのは言うに及ばず、欧州、日本などの言語も自由自在に駆使
する。世界の45%のコールセンターがインドに設置されているのも高い語学力
のたまものである。デリーやバンガロールにはアメリカのみならず欧州や日本企
業のコールセンターが置かれている。流暢な英語、ドイツ語、フランス語、日本
語で顧客サービスを行なう。衛星放送で顧客の国の天気情報を入手し、電話をと
るやいなや
『おはようございます。今日はいい天気ですね』
と時候のあいさつを行なうという徹底したカスタマーサービスを展開している。
IT産業のインフラが整備されているのも強みである。プログラミング、医療、法律、
会計など知識集約度の高い業務はインドのお家芸である。
だからアメリカのエクセレントカンパニーは10年以上前からインドに進出した
のである。たとえば、テキサス・インスツルメントは製品開発センターをバンガ
ロールに進出した。モトローラ、IBM、オラクルなどのIT企業も続々とインドに開
発拠点を置いたのである。
インド政府の優遇税制もIT産業のバックアップをしている。外資100%企業の進
出を制約しない。コールセンターなどのITサービス産業の輸出に関する収益の輸出
税は全額免除、ITソフトウェアの関税ゼロという施策は多くのIT企業の誘致をもた
らしたのである。
■親日国家インドとは相思相愛の関係である
第三に、インドは親日国家である。どの国が好きかという世論調査をインドで行な
うといつも日本が第一位である。 日本がチャンドラー・ポーズを通じてインド独立
を支援したためにインドの対日感情は良好である。東京裁判で公正な態度をとり、
日本無罪論を展開したインド人パール判事のことを多くの日本人はおぼえており、
日本人の対インド感情も良好である。
経済面でも、1991年インド経済危機に際して、日本は3億ドルの緊急融資を率
先して行なった。円借款も2003年にインドが1250億円と中国を抜いてトップ
となった。日本はインド経済に貢献しているのである。2004年小泉首相のインド
公式訪問と日印共同声明を契機として、日印の関係はさらに深まった。国連安保理の
常任理事国入りを日本とインドは相互支援することにしている。反日国家である中国
や韓国とは雲泥の差がある。 日本とインドは相思相愛の関係である。
日本の高度な産業構造と製造業の高い技術力そしてインドの労働集約型の産業構造
とサービス業の高い競争力とは相互補完の関係にある。相互にメリットをもたらすシ
ナジー効果が期待できる関係なのである。
以上三つの視点から、日本企業はインドを重視すべし、と主張する。